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「LCA体験パッケージ」を活用し、製品のライフサイクル全体の温室効果ガス排出量の算定を2か月で実施

背景・目的 | エステー株式会社さま(以下、エステーさま)では、今後のスコープ3および資源循環への取り組みの検討材料として温室効果ガス排出量データの算定・可視化のニーズがありました。 |
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成果 |
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施策内容
- ご指定1製品のライフサイクル全体(原料調達、生産、流通、使用、廃棄まで)の温室効果ガス排出量の算定
- 容器素材について、石油由来1種と環境負荷低減素材3種の4素材の温室効果ガス排出量を比較
- デジタルスキルに加え、気候変動、カーボンニュートラルの知識、LCA検定資格(日本LCA推進機構認定)を保持するGX人材による伴走支援
今回のLCA算定の進め方
・目的と調査範囲の設定
LCA算定では、精度や範囲などの要件を確定させるため「目的と調査範囲の設定」を必ず行います。エステーさまに作成いただいた指定製品のライフサイクルフロー図をもとに、両社で調査範囲の設定や収集するデータの整理を行いました。
・1次データの収集
メンバーズより必要なデータや依頼方法などをレクチャーのうえ、エステーさまに1次データ(原材料、エネルギー、水)を収集いただきました。
・2次データの収集・温室効果ガス排出量の算出
1次データの取得が困難な項目については、メンバーズがインベントリデータベースIDEAだけではなく、研究データや文献などを調査したうえで適切なデータを収集しました。そして、収集したデータをもとに、温室効果ガス排出量の算定を行いました。
・報告会
算定結果に加え、算定から抽出された課題や今後のアクションプランを関係者へ報告しました。
また、今回の対象とした容器の素材比較の算定結果として、環境負荷低減素材に切り替えることで石油由来の素材より、カーボンニュートラルの考え方で温室効果ガスが削減できる見込みと試算しました。製品開発への影響として、資源循環への取り組みを検討する際の参考として活用いただき、関係者への理解促進に繋がりました。
メンバーズでは、LCA体験パッケージの他に、生成AIを活用した「LCA算定AIシステム」の導入・運用やサプライチェーン排出量1次データ収集効率化の支援を行っています。
- 生成AIを活用した「LCA算定AIシステム」を独自開発し、企業向けに提供開始。LCAインベントリ分析の作業工数の約6割を削減
- メンバーズとフルハシ環境総合研究所が「サプライチェーン排出量1次データ収集効率化支援サービス」の提供開始
ご担当者さまからのコメント
今回、資源循環への取り組みを検討する参考として、メンバーズさまにご支援いただきLCA算定を行いました。1次データの収集が完全ではなく参考値等を使用した算定となり、データ収集における課題も明らかとなりました。算定により、ライフサイクルにおけるGHG排出量が見える化され、素材や生産過程による影響を数値で把握することができ、関係者の理解促進に繋がりました。また、容器の素材別比較も行っていただきましたが、カーボンニュートラルの考え方における石油由来素材と環境負荷低減素材のGHG排出量の差が分かり、素材検討の参考になりました。今回の算定結果を元に、引き続き、資源循環の取り組みを検討していきたいと思います。ご支援ありがとうございました。
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