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たまひよSHOPの想いや提供価値を伝える、社会課題解決型コンテンツを制作。従来と比較し、CVRが1.8倍に向上

背景・目的 |
ベネッセコーポレーションさまが運営する、妊娠・出産・育児に役立つECサイト「たまひよSHOP」の利用促進を目的として、たまひよSHOPの目指す世界やその意味を訴求するWebページ(社会課題解決型コンテンツ)を制作。その世界観の共有によるブランドイメージの向上を図り、ECサイトの利用やブランド選択の促進を図る。 |
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成果 |
CVRの向上: たまひよSHOPの想いや提供価値を伝える、社会課題解決型コンテンツを経由するページフローの方が、従来型ページフローと比較して、商品購入に至るCVRが、1.8倍の成果を実現。 CVR向上の要因(アンケート調査等で明らかになった態度変容)
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※ Creating Shared Value(共有価値の創造)とは、企業による経済利益活動と社会的価値の創出(=社会課題を解決すること)を両立させること、およびそのための経営戦略のフレームワーク。
施策内容
施策立案のプロセス
本プロジェクトでは、たまひよSHOPのより一層の活性化を目指し、自社ブランドの存在意義や未来の社会課題を前提に、たまひよSHOP運営の意義や実現可能なアイデアを創出するワークショップを開催しました。そのワークショップから、仮説立案を行い、クリエイティブを開発しました。
② 仮説立案:言語化した、たまひよSHOPの想いや世界観をコンテンツ化することで、たまひよSHOPユーザーとのコミュニケーションが強化され、自社ブランドの確立につながり、ひいては、たまひよSHOPの利用促進が実現することを仮説として立案。
③ クリエイティブ開発:ワークショップにより言語化した内容、ディスカッションで抽出したキーワードに基づき、ブランド訴求ページを制作。
▼ワークショップ開催風景、アウトプット例
▼社会課題解決型コンテンツ(ブランドページ)制作クリエイティブ
取り組みの成果
自社ブランドの存在意義や想いを伝える社会課題解決型コンテンツによるメッセージの訴求は、共感性やブランドイメージの向上、たまひよSHOPの利用促進につながり、マーケティングやコミュニケーション施策として、有効な手段になり得ることを裏付ける結果となりました。
検証内容
従来のECサイト内に、社会課題解決型コンテンツ(ブランドページ)への導線を設置し、たまひよSHOPの想いや提供価値を伝えるページフローを制作。社会課題解決型コンテンツ経由の有無でCVRを比較する。
<従来型ページフロー>
<社会課題解決型ページフロー(ブランドページ経由)>
検証期間:2020年2月1日~2020年3月12日
成果
たまひよSHOPの想いや提供価値を伝える、社会課題解決型ページフロー(ブランドページ経由)の方が、従来型ページフローと比較して、商品購入に至るCVRが、1.8倍に向上しました。
成果の根拠
上記のCVR向上を裏付ける根拠として、たまひよSHOP会員向け(調査対象者数:99人)と、非会員向け(調査対象者数:108人)に、社会課題解決型コンテンツのヒューリスティック調査を実施しました。
以下、調査結果からも、社会課題解決型コンテンツは、共感性を高め、購買行動を促す結果につながったと言えます。
成果向上の要因①
社会課題解決型コンテンツ閲覧後のたまひよSHOPへの興味関心
「非常に高まった」「高まった」のユーザーが会員78.8% 非会員63.9%
成果向上の要因②
社会課題解決型コンテンツ閲覧後のたまひよSHOPでの購買意向
「非常に高まった」「高まった」のユーザーが会員79.8% 非会員56.5%
成果向上の要因③
社会課題解決型コンテンツ閲覧前後のたまひよSHOPの印象の変化
従来から高い商品品質(信頼・安心・役に立つ)に次いで、「前向き」「味方になってくれる」「共感」「喜びや楽しさを感じる」「共感項目」が大きくアップ。たまひよSHOPへのポジティブな感情が高まった。
<上記調査による主な定性コメント>
<会員>
- 社会的にもっと発信して欲しいので応援したい。
- そういった想いや理想を持ってくださっている企業さんがある事は心強いなと思います。
- 自分が妊娠出産を経て、必ずしも周りに理解があるとは思えなかったからそうであってほしいと思った。
- 自分の気持ちを代弁してもらっているように感じたから。
<非会員>
- 母親だけのためのサイトではなく、父親や祖父母も、みんなで赤ちゃんを育てる姿勢を感じた。
- サイトを見て妊娠した時から生まれて子育てを開始した後も家族みんなで安心して子育てできそうな感じのイメージを持ったから。
- 妊娠から子育てまで、不安でいっぱいのことがたくさんあるが、不安を払拭してくれそうな明るく前向きになれそうなサイトだから。
- 育児中のママパパに寄り添ったサイトだと感じたので、いろんな意見を取り入れた画期的な商品があるような気がするから。
- 商品作りに専門家が関わっていることや、安心安全を重視していることが伝わってきたから。
その他、ワークショップ開催を通した成果
上記施策に加え、たまひよSHOPの目指す世界観をもとにした社会課題の解決を起点とした商品改良(CSV発想での商品改良)にも取り組み、その成果も生み出しています。
前述のワークショップでは、未来の社会の姿を想像し、性別や年齢など、家族の在り方が多様化していく状況について議論をしています。ワークショップを通し、今後の商品開発の方針として、固定概念を助長する商品を開発しないことを決め、性別や年齢に関わらずみんなで育児することを前提にした商品へと、デザインや仕様の改良を行いました。
<商品改良例>
①赤ちゃんのお世話グッズ収納ケース

<改良のポイント>
子育てや家族の在り方の多様性を前提に、カラーバリュエーションに、パパの育児をイメージしたシンプルでユニセックスなデニム風デザインを追加
②クラフト製 ベビーチェスト

<改良のポイント>
家族の誰もがお世話できるチーム育児を考慮し、どこに何が収納されているかわかるように、引き出し前面にインデックスシールを追加(既存商品にはインデックスシール無し)
商品改良の結果、たまひよSHOPの購買実績向上に寄与しています。
今後の展望
上記検証結果での事例をきっかけとして、今後より一層、たまひよSHOPの存在意義や目指す世界観を起点とした顧客とのコミュニケーション設計や商品訴求、また既存商品の改良や新たな商品の開発を行い、ビジネス成果向上と社会的価値の創造を目指します。
(最終更新日:2020年3月)
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