要件定義からWebサイト公開までの自動化を目指して!AIジョブフローで業務効率化を推進

要件定義からWebサイト公開までの自動化を目指して!AIジョブフローで業務効率化を推進(三井ダイレクト損害保険株式会社さま)
課題
  • 物価高騰が続くなかにおいても、できるだけお客さまのご負担の少ない自動車保険を提供していくべく、業務効率化による事業費の抑制が不可欠
  • Webサイトの運用保守業務が手作業でおこなわれているため、専門知識やスキルに担当者ごとのばらつきがあり、着手から公開までのリードタイムが長期化
解決策
  • Webサイト運用保守業務において、要求内容を起点とし要件定義、テスト計画策定、ソースコード修正、公開に至るまでの一連の工程を自動化する、AIを活用したジョブフローの構築
  • ジョブフロー構築にあたり、戦略立案からPoC(概念実証)、本開発までをフェーズに分け、検証と改善を繰り返しながらアジャイルなプロジェクトを実行
  • ディレクター主導でプロトタイプを迅速に作成するとともに、AIとの対話を通じて独自の支援ツールを内製開発
結果
  • PoCにおいて、AIによるソースコード修正ワークフローの成功率100%を達成するとともに、要件定義AIの精度は80%〜100%を記録し、リードタイムを大幅に短縮。
  • AIを活用し、ディレクターがプロトタイプを作成することで、エンジニアによる初期構築工数を大幅に削減。

三井ダイレクト損害保険株式会社では、顧客コミュニケーションの中核であるWebサイトにおいて、運用保守業務が手作業でおこなわれています。その結果、担当者への業務の属人化やリードタイムの長期化といった課題が生じており、業務効率化および標準化によるこれらの課題解決が不可欠となっています。

そこでメンバーズは、AIを活用し、要件定義からソースコード修正、テスト計画策定、公開資材の更新に至るまでを一気通貫で自動化するワークフロー「AIジョブフロー」の構想策定から構築までを支援しました。PoC(概念実証)を通じて高い精度と工数削減効果を実証し、業務の標準化と抜本的な生産性向上を推進しています。

※ AIジョブフロー:メンバーズが今回構築した、生成AIによる自動化ワークフローの呼称

 

施策内容

施策1:生成AIを活用した「AIジョブフロー」の設計とPoC環境の構築

運用や保険商品の改定に伴うWebサイト更新業務の自動化を目指し、フロントエンド開発のNext.js、AIワークフロー構築ツール、コード生成AI、ソースコード管理ツールを連携させたAIジョブフローを設計しました。

お客さまの内部においてWebサイト運用担当者が自然言語でWebサイトの更新内容や商品の更新内容を入力すると、AIが意図を汲み取ります。要件定義、テスト・リリース計画の策定、さらに該当ソースコードの修正までを自動で実行する仕組みをPoC環境として構築しています。

生成AIを活用した「AIジョブフロー」の設計とPoC環境の構築(三井ダイレクト損害保険株式会社さま)

 

施策2:プロトタイプの迅速な作成と独自サポートツールの開発

コストとスケジュールを最適化するため、ワイヤーフレームの作成工程をスキップし、画面一覧や機能要件のドキュメントをもとにディレクターがAIを活用して手元で動かせるプロトタイプを作成しました。この取り組みによりワイヤーフレーム作成からプロトタイプ作成まで通常40~50時間、2週間程度かかる作業を10時間程度、1週間以内で完了することができました。

また、本来であればワイヤーフレームにてデザインやUIについて合意を得たうえで作業を進めますが、実際に触れるプロトタイプを共有しながら説明をおこない、得られたフィードバック内容を即座にAIに渡すことで修正を進めるといった形で完成度を高めていくことができました。

さらに、社内でプロジェクトをより効率的に進めるため、ブラウザ上での差分比較ツールやファイルパス抽出ツールなど、案件独自のカスタマイズを施した運用サポートツールも、AIとの対話を通じて内製開発しました。

プロトタイプの迅速な作成と独自サポートツールの開発(三井ダイレクト損害保険株式会社さま)

 

施策3:段階的なアプローチによる実用性の検証

お客さまにもメンバーズにも前例のない先進的なプロジェクトであったため、構想策定・戦略立案からPoC、本開発へとフェーズを分割。まずは小さく実行環境を構築し、AIの初回出力結果をベースにプロンプトや処理フローを短いサイクルで検証・改善する進め方を採用しました。

その上で複雑な要件に対する社内ナレッジの不足など、実運用に向けた課題を早期に洗い出しながら、本番環境への導入に向けた改善サイクルを確立するに至りました。

また、現状の業務フローやWebサイト更新手法、Webサイト内のコンテンツをフローチャートや表形式で可視化し、課題点を明らかにしました。その上で、現時点でAIができることと今後できるようになることを見据えながら、あるべき姿を定義しました。

この作業を毎週お客さまとともに会話をしながら進めることで、実務に沿ったジョブフローを提案しつつ、部分的なAI活用ではなくジョブフロー全体でAI活用を実現しています。

 

取り組みの成果

PoC環境による検証の結果、AIジョブフローの技術的な実現性と、高い業務効率化のポテンシャルが確認されました。具体的には、AIによるコード修正のワークフロー成功率100%を達成。また、定型的な更新案件における要件定義の精度は80%〜100%となり、これまで人の手により多くの時間をかけていた指示書作成のリードタイムを、最短数分〜40分程度へと大幅に短縮できる見込みが立ちました。さらに、各AIツール間のAPI連携も即時かつ安定して稼働することが実証されています。

これらの成果により、個人のスキルに依存しない業務の標準化と、Webサイト運用に係る工数・コストの大幅な削減という目標達成に向けた確かな足がかりを築くことができました。

現時点ではPoCで実証された定型案件への適用が中心ですが、この結果をもとに本番環境での開発をおこなうことで、よりクリエイティブかつ複雑な業務に対してもAIを活用し効率化を実現することができると想定しております。

 

ご担当者さまからのコメント

本PoCを通じて、最適なAIサービスやLLMの選定から、具体的なコードの記述、プロンプトの調整にいたるまで、密に連携しながら推進いただきました。その結果、一連のAIエージェント処理において当初の想定を上回る精度のアウトプットを得ることができ、AIジョブフローの本番実装に向けた実現性を十分に担保できたと判断しております。現在は、ぜひ本番開発へ進むべく社内調整にあたっています。

折しも物価高騰が続くなか、できるだけお客さまのご負担の少ない自動車保険をご提供し続けるためにも、本Webサイトの運用保守業務にとどまらず、社内全体のAX(AIトランスフォーメーション)を推進していきたいと考えております。

 

(最終更新日:2026年7月)

 

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お客さま情報

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社名 三井ダイレクト損害保険株式会社
業界 金融
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