一方、非鉄金属や鉄鋼などのリサイクル材は、複数の事業者や工程を経て流通するため、資源の由来や再生材含有率を個々の製品単位で物理的に追跡し、第三者が確認できる状態を整えることは容易ではありません。
こうした課題への対応策として注目されているのが「マスバランス方式」です。これは、投入した再生材の量と製品への割当量を記録・管理する手法であり、その信頼性を担保するためには、資源の流れを可視化するトレーサビリティやChain of Custody(CoC)管理、第三者による妥当性確認が重要となります。
本セミナーでは、資源循環を支えるトレーサビリティ基盤を提供する株式会社digglue、エネルギー分野の第三者評価・アドバイザリー機関であるDNV、サーキュラーエコノミー領域における企業支援をおこなう株式会社メンバーズの3社が登壇し、資源の由来や製造工程、品質情報の可視化が求められる背景をはじめ、ライフサイクル情報を記録・管理する仕組みや、企業間で必要となるデータ連携について解説しました。
さらに、マスバランス方式の運用に必要なCoC管理体制や第三者による妥当性確認の役割、グリーンウォッシュを防ぎ、環境価値に関する情報の信頼性を高めるための考え方についても、専門的な視点から取り上げています。
再生材の価値を単に「見える化」するだけでなく、取引先や市場からの信頼につなげるために必要な仕組み・データ管理・事業戦略を考える際の参考として、ぜひご覧ください。
こんな方におすすめ
- 鉄鋼・非鉄金属メーカーで、資源循環や再生材活用を推進している方
- トレーサビリティや企業間データ連携の仕組みを検討している方
- DPP対応や循環型サプライチェーンの構築を進めている方
※本動画は、2026年8月に実施したセミナーのアーカイブです
※視聴時間:約1時間18分
目次
- オープニング
- マスバランス方式におけるCoC管理体制と第三者による妥当性確認(DNV)
- 「資源循環を支えるトレーサビリティの実装」
― サーキュラーエコノミートレーサビリティと金属業界における活用事例 ―(株式会社digglue) - リサイクル金属の価値を最大化する経営戦略とサステナブルマーケティング(株式会社メンバーズ)
- パネルディスカッション
- エンディング
登壇者紹介
田邊 康一郎 氏
DNV
Head of Decarbonization (Japan), Energy Systems
気候変動・サステナビリティ分野の第三者保証・標準化エキスパート。 2008年より国連気候変動枠組条約に基づくクリーン開発メカニズムプロジェクトの監査業務に参画。2019年よりDNVにおいて、GHG/CFP検証を中心にサステナビリティサービス全般に従事。特に鉄・アルミ・銅等のマスバランスモデル支援や水素・アンモニア・eメタン等の次世代燃料における脱炭素支援を担当。ISO/IEC 17029 「妥当性確認/検証機関に対する一般要求事項」国内委員・日本代表エキスパート(~2019年)。東京大学大学院工学系研究科修了(化学)。
中谷 元 氏
株式会社digglue
代表取締役 COO
東京工業大学大学院知能システム科学専攻修了(現 東京科学大学)。インクス(現 SOLIZE)にて製造業の業務変革コンサルタントとして従事した後、2018年にdigglueを創業。ブロックチェーンやAI・IoTなどのテクノロジー導入支援を経て、現在は資源循環領域を中心に、企業間のデータ連携やエコシステム構築、DPP(デジタル製品パスポート)を活用したサーキュラーエコノミーの実装支援を推進している。OEPC(ウラノスエコシステム推進センター)実行委員長。
米田 智明
株式会社メンバーズ
サーキュラーDXカンパニー
2013年より再生可能エネルギー投資ファンドの組成、デマンドレスポンス実証支援、BECCS事業性評価支援、系統用蓄電池事業立ち上げ支援等、事業者およびコンサルティングの両面からエネルギー関連のプロジェクトを推進。現在は企業の脱炭素支援とともに、「サーキュラーエコノミー移行」領域の支援を行う。
