サステナブルWebデザインやストーリー性にこだわった設計など、作ったあとの運用も見据えたお付き合いができるパートナー

サステナブルWebデザインやストーリー性にこだわった設計など、作ったあとの運用も見据えたお付き合いができるパートナー
スカパーJSAT株式会社 大橋 智子さま、細谷 成志さま 株式会社スカパーJSATホールディングス 山本 めぐみさま 株式会社メンバーズ 宮澤 勇介、松本 和佳奈、小川 智大

メンバーズは、スカパーJSATグループさま(以下、スカパーJSATさま)のサステナビリティサイトのリニューアルをご支援しました。リニューアルの狙いや工夫した点、メンバーズの評価などをお伺いしました。

今回のリニューアル概要

スカパーさま_リニューアルサイト

ご支援したサイト:https://www.skyperfectjsat.space/sustainability/

スカパーJSATさまとは多岐にわたる部門と10年以上のお取引をしています。これまでサステナビリティ・SDGs理解浸透目的のコンテンツ発信やSDGsアクションイベント等をコンサルティング支援していた経緯があり、この度、サステナビリティサイトのリニューアル支援を行いました。

スカパーJSATさまへの高い顧客理解がある専任チームと、サステナブルに関する専門知識を有したメンバーがチームを編成し、今回のプロジェクトを推進しました。

<支援内容>

  • Start with ”WHY”(Simon Sinekが提唱したリーダーシップ論)のフレームワークを用いた社内ワークショップを実施の上、リニューアルコンセプトを策定
  • 取引先や学生など、投資家以外のステークホルダーをターゲットとするための情報整理、サイト構成の提案
  • メンバーズの「サステナブルWebデザインガイドライン(※ )」をもとに、思わずダークモードに切り替えたくなるデザインやサイト軽量化を考慮したデザイン・コーディングを実施
  • スカパーJSATさま内のご担当者による運用を考慮したマニュアルの作成や技術サポート

    ※サステナブルWebデザインとは、消費電力やCO2排出量を抑制し、ユーザーや環境、社会、ビジネスに良いWebサイトをデザインするアプローチ。

 

営業・採用関係など投資家以外のステークホルダーも面白く読めるサステナビリティサイトを目指して

- サステナビリティサイトをリニューアルしたきっかけを教えてください。

山本氏:以前のサステナビリティサイトは2019年につくり運用してきたのですが、必要な情報は掲載しているものの、情報量が増えたことで必要な情報に辿りつきづらくなったという課題感がありました。

また、サステナビリティに関する社内外の変化もリニューアルのきっかけとなりました。サステナビリティのトレンドは、年々変わり、企業として対応すべきことも変わります。また社内では、2020年度に有志社員によるサステナビリティ社内浸透を目的としたプロジェクト「つくるWG」が発足し、このプロジェクトを経て2022年度に「サステナビリティ推進部」という専門部署ができたことをきっかけに、発信面を一新することになりました。

当初我々のサステナビリティサイトは投資家向けの情報発信がメインとなっていました。しかし取引先や就職活動中の学生、中途採用の方など様々な方がサイトに来訪していただきたいと思い、今回のリニューアルでは、投資家ではない方々への見せ方を工夫しました。
普段、私は業務で投資家の方に向き合っており、細谷は営業としてお客さまと向き合っています。

(チームには)多様なメンバーが揃っていたこともあり、メンバーみんなで知恵を出し合っていいものを作ろうとしていました。また、我々の考えや取り組みを文字やデータの羅列だけではなく、面白く読んでいただくためにストーリーで語ることにこだわりました。

細谷氏:他社のサステナビリティサイトで、非常にわかりやすく、就職活動中の学生さんが見たらわくわくして、会社に興味を持つきっかけとなるだろうなと感じるものがありました。いろいろな観点でサステナビリティをうまく利用しているなと。一方で、我々には「宇宙」という面白いキーワードがあるのに、活用できていないことが課題であると感じていました。

- 有志社員によるサステナビリティ社内浸透プロジェクトの発足など、社員のサステナビリティに対する意識が非常に高いように感じます。何か理由はあるのでしょうか?

山本氏:我々の事業では、特に宇宙関連のものですと、災害時のバックアップ回線や、デジタルデバイドのインターネット回線など様々な衛星通信サービスを提供しており、社員の中には事業を通じてサステナビリティに取り組んでいる意識はあったと思います。それが、世の中の動きと同期する形で加速した印象です。

細谷氏:先ほどの「つくるWG」や専門部署は、世の中がサステナビリティを基軸に動いている中で、「専門部署を作って真剣に取り組まなければ、今後取り残されていきますよ」と社員から会社に提言した結果、発足しています。

- リニューアルの成果はいかがでしたか?

山本氏:公開後、アクセス数、新規ユーザー数ともに増加しています。サステナブルWebデザインの効果もあり、サイトのスピードは速くなっています。

▼表示回数の変化

計測場所 昨年比率
サステナビリティサイト全体※ 170%
トップページ単体 100%増
ESGページ単体(複数ページあり) 70~200%増

※2023年10月単月の数値の前年同月比較(9月末公開)
※本リニューアルによる成果に加え、コンテンツ数の増加も要因と考えられます。

また、ストーリーで語るために記事コンテンツを定期的に更新しているのですが、それが社員の「サステナビリティを発信する場所」になっています。サステナビリティサイトを見て、「自分たちの取り組みを記事にしてくれないか」と声をかけてくれる社員もいますし、我々が取材に行った際も非常に好意的に対応してくれます。

結果として、社内の相互理解を進める場にもなっていると感じています。記事が出ると、取材した方やその関係者が閲覧・SNSで記事をシェアするなど、広がりができました。また、サステナブルな取り組みに関する問い合わせがサステナビリティ推進部に来た際には、記事を案内するなどの活用も行っています。

メンバーズは、相談しやすく、今後も一緒に作り上げていけるパートナー

- メンバーズに本リニューアルを依頼いただいた理由や経緯をお聞かせください。

細谷氏:複数社でコンペを実施したのですが、メンバーズさんが一番変わっていたなと(笑)。よくあるサステナビリティサイトらしいデザインの提案が多い中で、メンバーズさんからのダークモードを活かしたデザインのご提案が目を引きました。実は、個人的には最初からメンバーズさんがいいと思っていました。我々は少人数のチームだったので、パートナーには相談しやすく・一緒に作り上げていけることを重視しており、メンバーズさんは適任だと感じていました。

大橋氏:確か細谷さんがメンバーズさんをコンペの候補に入れたいと提案したんですよね。投資家だけではなく、お取引先や学生などいろいろな方に見てもらうならば、スカパー!公式サイトや番組コンテンツ訴求サイトなどのWebサイト制作・運用を支援しているメンバーズさんも、候補に入れてどのようなサイトができるのか見てみたいと。

細谷氏:そうでしたね。私はメンバーズさんがいいと思っていましたが、普段サステナビリティの情報を扱う社内の他メンバーがどう思うのか、気になるところではありました。

山本氏:コンペの結果、メンバーズさんのご提案は期待以上のものでした。実は、依頼のスケジュールが非常にタイトであったため、お受けいただけない企業様もあったんですよ。そういった状況の中で、メンバーズさんからは、ダークモードや我々のキーワードである「宇宙」を前面に打ち出したデザイン、CMSがないといったご提案をいただきました。

タイトなスケジュールの中で、確実にサイトを作るのか、メンバーズさんの提案にするか、非常に迷いました。結果として、メンバーズさんにお願いするという結論を出しました。

細谷氏:リニューアル後の更新について考えるなかで、CMSの有無については社内で議論がありました。CMSを構築して、我々が更新できないところは追加料金での対応という提案が多い中、メンバーズさんの提案はあえてCMSは構築せず、我々に更新方法を一から教えてくれるというものでした。作った後のことも考えてくれたのが大きかったです。

- CMSを使わない理由は何だったのでしょうか?

小川氏(メンバーズ):サステナビリティはトレンドが変わるので、サステナビリティサイトのあるべき姿も状況によって今後どんどん変わると考えました。更新する内容にどうしても制限がでてしまうCMSよりは、更新したい内容に合わせて柔軟に進化させられるサイトにしたいという理由がありました。

宮澤氏(メンバーズ):タイトなスケジュールの中で、CMSを使う選択肢を残すと他の工程がかなり圧迫されることも懸念をしていました。ご要望を伺い、情報整理フェーズに時間を使う必要性があると考え、CMSを外す提案をしました。

スカパーJSATらしいストーリーづくりとデジタル専門用語を使わないコミュニケーションの徹底

- メンバーズとして、工夫した点があれば、お聞かせください。

小川氏(メンバーズ):今回、私がプロジェクトマネージャーとしてヒアリングする中で、評価機関以外の一般の方にも楽しんでもらえるサイトにしたいというご要望があったので、山本さんもおっしゃる通り、ストーリーを大事にしようと考えました。

そこで、メンバーズ社内のサステナビリティ関連の専門組織(脱炭素DXカンパニーなど)に意見をもらい、Start with ”WHY”のフレームワークを用いた社内ワークショップを実施しました。スカパーJSATさまが持つサステナビリティのミッションを「WHY(信念・存在意義)」とした時に、「HOW(WHYの実現のための行動)」や「WHAT(HOWの結果)」をどう語るとストーリーがうまく伝わるのか、意見を出し合ってサイト構成を作りました。

こういったワークショップはお客さまと一緒に行うことが多いのですが、今回はコンペの提案にむけて、メンバーズ社内でワークショップを実施しました。普段からスカパーJSATさまの専任チームとして支援しており、事業やミッションなどの理解はできているので、お客さま目線にたってサイト構成を考えることができたと思います。

スカパーさま_ワークショップ画像

デザインに落とす際は、デザイナーと、サステナビリティサイト以外のわくわくするサイトをたくさん集めて、ワークショップで出たコンセプトや要素をデザインに落としこみました。「Space for your Smile」というスカパーJSATさまのサステナビリティ方針・グループミッションをもとに、サイト全体で宇宙空間から地上までを表現できるデザインがいいよねという話をしました。その結果、構成とデザインがうまくつながったものがご提案できたと思います。

もうひとつ、メンバーズには「サステナブルWebデザインのガイドライン」があり、まさに今回のサステナビリティサイトのリニューアルとの相関性が高いと感じました。そこで、いかに軽量化して、スピーディに、消費電力を少なくするかを取り組みたいと提案に入れました。ダークモードは世の中にまだ明確なエビデンスがなかったので、UXとして楽しんでもらう要素としてご提案しました。

サステナブルWebデザインガイドライン

サステナブルWebデザインチェックリスト

株式会社メンバーズ サステナブルWebデザインチェックリスト

デザインや機能などいろいろな観点でご意見をいただいたことで、ひとつずつ内部で検討・追加提案ができ、個人的にもチーム的にも経験値が高まりました。

山本氏:我々もメンバー全員が今回のリニューアルプロジェクトまで、Webサイトに携わったことがなかったので、気になった点は全てお伝えしていましたね。

小川氏(メンバーズ):今回のプロジェクトを通じて、これまでWebについて知っている方とお仕事することが前提となっていたことに気がつきました。Webについて知らない方がいるのは当たり前で、参考資料やメンバーズの制作における考えをスカパーJSATさま内で判断しやすいように整理したり、わかりやすく伝えるための工夫ができたと思っています。

あとは、ご要望をできるだけ巻き取るように心掛けました。最初にトップページについていただいたフィードバックでは、「やれたらやってほしい」と書かれたものを含めてほぼ対応できたのは、頑張れたところかなと思います。

宮澤氏(メンバーズ):個人的に今回の案件はとても楽しかったです。私たちのチームは、長期にわたりスカパーJSATさまのWebサイトの制作と運用を軸とした支援をしています。その中で、主幹部署外の方からご依頼を受けることもあり、「LPを作るのは初めてです」という方もいる中で、難しい言葉を使わないような進め方はチームメンバーも多少なりともできているところがあったので、お力になりやすかったのかなと感じています。

評価が上がったのはリニューアル後の自主的な改善提案

- メンバーズのパートナーとしての評価をお聞かせください。提案やプロジェクトを進める中で印象的だったものはありますか?

大橋氏:昨日改めて提案資料を見ていたのですが、細かいところまで時間をかけて提案を検討いただいた印象がありました。プロジェクト期間は短かったのですが、デザインの要望にも最後の最後まで対応いただき、こちらが期限内で提出できなかったデータなどがあっても、嫌な顔一つせずに対応いただき、大変ありがたく思っています。

メンバーズさんは、当社の専任チームとして動いていただいており、SNSなども詳しいので、リニューアル後も連携しながら作業を進めることができています。頼もしい存在です。

細谷氏:オンラインのやり取りが多い中で、我々のことをよく勉強していただき、話しやすい雰囲気を作ってくれました。
様々な要望をお出ししたのですが、結果として違和感のないサイトになりました。サイトの最初に出てくる地球のイラストがあるのですが、ここを細かく調整いただいたことが印象に残っていて、この部分を見るだけでも満足感があります。

ダークモードにすると、惑星が出てくるのがいいんですよね。こういった隠し技を今後も何かに活かしていけるといいなと思います。

山本氏:個人的にメンバーズさんの評価が上がったのは、実は運用開始後です。何とかリニューアルしたものの、改善したい箇所がたくさんある中で、メンバーズさんは契約工数の中でできる改善提案をしてくださいます。そのような時には、一緒に仕事してよかったなと感じます。

こちらから要望しない限り動いてくれないということは一切なく、メンバーズさん社内で自主的にデザインや機能の改善を検討してくださり、契約の工数の中でできることを提案いただいています。運用開始から3ヵ月が経ちましたが、実は画像の読み込み負荷を改善したことにより、ページの表示スピードが上がったなど、改善がどんどん進んでいます。

Webサイトは作って終わりではなく、そこからの運用が大事なので、そこを見据えたお付き合いをさせてくださる会社だと感じています。

 

サステナビリティの社内浸透のほか、「攻め」のサステナビリティ活動支援にも期待

- 今後の展望やメンバーズに期待することをお聞かせください。

細谷氏:私は、サステナビリティを基軸に新しい価値を作り出すためにサステナビリティ推進部に所属しており、社員の意識を一歩進める施策をしたいと思っています。

メンバーズ 脱炭素DX研究所の原 裕執行役員にワークショップを実施いただきましたが、今後もメンバーズさんからアイデアをいただけることを期待しています。例えば、AIなどを活用しサステナビリティに関する相談ができる場所を作るなど、社員が遊びながら楽しいことを考えるような機会をつくっていけるといいなと思っています。

大橋氏:サステナビリティサイトは、回遊性など改善点がまだまだあります。一方で、自分が制作に携わっていると考えが行き詰まる場面もあるので、メンバーズさんからどんどんアドバイスをいただけると嬉しいです。先日、メンバーズさんから社員を巻き込んだサステナビリティ推進の提案をいただきました。今後、更なるアドバイスをいただきながら一緒にできるとありがたく思います。

山本氏:当社のサステナビリティ方針 兼 グループミッションは、「Space for your Smile」で、あらゆるスペースが人々のスマイルにつながるようにというメッセージを込めています。サステナビリティサイトはまさにこの方針を実現するためにあり、私たちの活動を更に知ってもらうことが重要だと考えています。ですので、メンバーズさんには関連するご提案を期待していますし、更にブラッシュアップしていきたいです。

また、サステナビリティは「守り」としてやらなければいけないことが多い一方で、サステナビリティを価値につなげていく「攻め」も大切で、両方の推進は非常に大変です。今回のリニューアルで、守りの情報発信基地としてのサイトがある程度できたので、今後はサステナビリティを価値につなげる活動を進めようとしています。

サイトは意識して見に来る方が多いので、現在来訪していない人たちにいかに興味を持ってもらうか、リーチを広げるかが課題だと思っています。メンバーズさんからは、すでにいろいろなご提案をいただいていますが、サステナビリティサイトにとどまらず、興味を持っていただく方を広げていくために、一緒に考えていくパートナーでありたいと思っています。

(最終更新日:2024年1月)


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