メンバーズは、エンゲージメント・マーケティング・センターで株式会社湘南ゼミナールさまのデジタルマーケティングをご支援しています。様々なWebプロモーションを進める中、今回は、湘南ゼミナールさまの想いを伝え、CSV※訴求のアプローチによるマーケティング成果向上に向けた取り組みを実施しました。今回は、湘南ゼミナール 常務取締役 中嶋氏にプロジェクトの評価や今後の展望をお伺いしました。
※CSV:Creating Shared Value(共有価値の創造)、企業による経済利益活動と社会的価値の創出(=社会課題解決)を両立させること、及び、そのための経営戦略のフレームワーク。
今回のプロジェクトでは、従来のプロモーションではビジネス成果が出しにくい中、貴社の提供価値を掘り下げるため、両社共同でのワークショップ開催を提案させて頂きました。ワークショップを通して抽出した貴社の想いやキーワードをクリエイティブとして表現しています。
塾選びに際しては、これまでとは異なる切り口での選択肢があると常々考えていました。過去の合格実績や、一部の塾はブランド化していますので、ネームバリューで選ばれることになります。しかし、本来は、一人ひとりの子どもたちに合った塾をしっかりと選んで欲しいと思っています。その結果、私達が選ばれない事もあるかもしれませんが、それはそれで構いません。選ばれる様、努力すればいいわけですから。
自分に合った塾を選ぶことによって、自分らしく、逞しく育った方が、日本の社会にとっても良いはず、そうした考え方を根底に持っていますので、メンバーズさんからの社会課題解決型の提案はすんなりと受け入れることができました。
自分の子供たちに良い教育を受けさせたいという想いは、いつの時代でも変わらないでしょう。そうした想いの実現をお手伝いするために塾があると考えています。
結果として、志望する学校の合格が求められますが、それに至るプロセスも重要です。塾選びの際にはそうした事に少しでも気付いて欲しい、そうした想いは、小さな声では伝わらないでしょう。そう考えた時に、全く別の軸を大きな声で発信する事で、保護者の方々にも伝わったのではないかと考えています。
とても興味深く面白いメッセージでした。そして、これまでにないとても良い試みであったと言えます。その理由の一つに、教室を運営する多くの教室長が、塾全体で新しい取組みをしようとしている事を感じてもらえた事が挙げられます。正解を求めるプロセスが重要であること、結果の前にも意味があるということを、理解してもらえていると感じました。
また、マーケティングやブランドも社外に発信するだけではなく、活動として社内も一体化しないと意味をなさないと考えています。個別指導の教室では、教室長自らが、Webのクリエイティブを出力し、ポスターとして貼っていたのは、とてもうれしい出来事でした。プロモーションに社会課題解決を切り口とした事で、社内も一体化した事は大きな発見です。
新しい切り口で情報を発信することで、従来のプロモーションと比べて、資料請求数や新規顧客獲得率が向上したことが挙げられます。今回の施策は、最後に背中を押すというよりは、塾を選択する入口での挑戦的な試みでしたが、メッセージやクリエイティブが目を惹くものであった事が要因でしょう。
※検証期間:2020/1/21~2020/2/18(29日間)
※従来の新規ユーザー向けディスプレイ広告と比較しています
※CVR・CPAは広告管理画面上の数値を基にしています
メンバーズさんの役割は、水先案内人と言えます。これまで、プロフェッショナルなパートナー企業として、2年前から一緒に取り組んできましたが、以前と比べて、Web経由のお問い合わせは急増しています。
Webのクリエイティブやクリックするボタンの位置でその成果にも大きな違いが出ます。「神は細部に宿る」という言葉がありますが、デジタルマーケティングの分野でその価値を提供して頂いています。そうした関係性が積み重なっていた中で、今回のプロジェクトであるCSVの取組みをご提案頂きましたが、純粋に面白いと感じましたし、すぐにやってみようと思いました。
プロジェクトを通して、きちんとした想いやメッセージを発信すれば、きちんと読んで頂ける方々がいらっしゃることが把握できたことは収穫と言えます。クリエイティブ提案前のインタビューやワークショップを通して、イキイキ、逞しく、といったキーワードが抽出されました。
社内の意識の変化というよりは、そうしたキーワードに結局行き着く、また、塾としてそうした考えをDNAとして持っていることを改めて感じることが出来たのは、価値あることでした。
(最終更新日:2020年3月)