味の素株式会社のCDO(Chief Digital Officer)でJapan CDO of The Year 2020を受賞されている福士 博司氏にご登壇いただき、CDOとしての役割や、ビジネス成長を加速するDXを実行するための組織づくり、具体的な実践手法についてお話しました。
味の素さまでDXを始めるきっかけとなったのは、それまで右肩上がりだった株価が2016年頃に下落したことだそうです。企業価値を向上させるために変革が必要であると認識し、本格的にDXを始めることとなります。
これまでも働き方改革や組織再編、ダイバーシティ推進などあらゆる取り組みを実施してきましたが株価は上がらず、CDOの任命・DX推進員会やDX部の発足などの実質的なDX推進をはじめたところ、1年強で株価が上がり始めたといいます。
デジタルの活躍するべき部分は、目に見えないものを数値化して見えるようにするのが主な役割に違いないと仮説を立てて取り組んできたと語る福士氏。企業内のいわゆる「見えない組織資産」(人材資産・顧客資産・組織資産(文化))を見える化することで、企業の価値向上を目指すことを決めました。実際に、味の素では社内の組織文化診断スコアーと業績の相関関係が見られることが分かっています。